|introduction |about english

創造のためのアーカイヴ・プロジェクト :〜理論と実践の横断〜

:「個人」と「公共」にまつわる現実に向き合うアーティストと研究者の恊働
: アーカイヴを通した理論と実践による社会実験

 1980年以降に発生したある種のエポックとして位置づけられるべき芸術的・社会的状況に関し、その失われつつある記憶、出来事、資料を掘り起こし、記述し、検証を試みるものです。80年代以降の社会状況が急激に変化する中で、社会の制約や制度と個人との関わりに向き合い、従来の美意識や価値の転換を試みる芸術表現、社会活動が発生しました。しかし、そうしたアーティストの作品や周辺の出来事、関係性は、いまだ充分な記述がされているとはいえません。本プロジェクトは、こうした状況を課題とし、新しい社会を構想するアートの可能性に取り組むアーティストや研究者等が集まり、インタビューによる口述の記録、さまざまな資料の収集と公開を行います。また、記録を記録のままとして残すだけではなく、シンポジウム、ワークショップ、プロジェクト等を通し、過去の記憶を現代に繋ぐ創造的な読み替えを試みます。アーティストと研究者との共同による「理論と実践の横断」をもとに、過去・現在・未来をつなぐプラットフォームの構築を目指します。

「創造のためのアーカイヴ・プロジェクト」による3つのプラットフォームづくり

1)アーカイヴ資料の保存・公開
アーティスト、研究者と共に、多様な表現活動、特にジャンルや表現媒体を横断する社会的、実験的な芸術表現にまつわる資料収集、オーラル・ヒストリー「創造のためのアーカイヴ」を作成していきます。さらに、大学、各種研究機関等との連携、協力により、アーカイヴ資料を収集・保存・公開します。

2)国内外におけるアーカイヴ、リサーチネットワークの構築
国際会議、シンポジウム等を開催し、ディスカッション、研究発表等による情報共有と、研究者のためのリサーチ環境整備を行います。また、会議、シンポジウムの報告書作成、頒布およびWEB等で随時公開していきます。

3)アーカイヴ資料の活用提案
アーカイヴ資料に基づいたワークショップ、ワーク・イン・プログレスを推進、実施することにより、アーカイヴの具体的な活用を提案していきます。

プロジェクトの成果目標
「創造のためのアーカイヴ・プロジェクト」による3つの成果目標・効果

1)本プロジェクトによる研究、恊働を周知し、議論の場を設け、「創造のためのアーカイヴ」という新しい視点による、アーティストおよび研究者の活動の層・幅の広がりへつなげます。

2)アーカイヴ資料を収集・公開することにより1980年以降の現代芸術史への位置づけを強め、研究者のみならず、舞台芸術、美術、音楽などの領域を超え、多くのアーティストの未来への表現活動を支えます。

3)アーティストと研究者が共同し、ワークショップや作品制作に取り組むことにより、アーカイヴ資料の具体的な活用方法を提示し、「芸術の社会的有用性」への理解を深め、広めます。